リハビリテーション

【解説】転びやすい高齢者の特徴と対策【特徴は3つ/対策は運動】

こんにちは!本ブログ「neta-bolt.com」を運営しているトレ説@NETAです

高齢者はどうして転びやすくなるの?

転倒をしやすい高齢者の特徴は?

転倒を予防するにはどんな運動やトレーニングが効果的なの?

そんな疑問を解決していきます。

高齢になると転びやすくなりますよね。でも高齢者はなぜ転びやすくなるのでしょうか?転びやすい高齢者の特徴はどんな人なのでしょうか?

今回は、転びやすい高齢者の特徴と対策について解説していきます。

高齢者の転倒が恐ろしい理由

高齢者の転倒は世界中の問題になっていて、多くの研究者が高齢者の転倒について調査しています。地域に住む65歳以上の高齢者の1/3は1年間に転倒を経験しています。その転倒による骨折は10%もあるようです。

年をとると年々転びやすくなり、転倒の際の深刻な怪我の確率が高くなります。

転倒の恐ろしいところは怪我だけではありません。転倒をきっかけに心理的な影響や生活の質へも影響するところです。

心理的影響とは、転倒したことにより転倒に対する恐怖心が強くなったり、転倒により自信を失ったりすることです。転倒がきっかけで歩くことをしなくなったり、外出しなくなるなどのことがあります。そうなると生活の質が低下してしまいます。外出しなくなり対人交流が減り、体力・筋力が低下してより転びやすくなっていきます。

また、個人だけでなく家族や経済的な部分へも影響してきますので、転倒一つとっても多くのことが絡んできます。

高齢者の転倒しやすい人の特徴

膝を伸ばす筋力が弱い人は強い人と比較して43%も転倒しやすくなります。また歩行に問題がある人の転倒リスクが2倍になります。

足を閉じた状態で立っている時間が19秒以下であったり、歩くスピードが10m歩くのに10秒以上かかると、転倒リスクが増加します。

地域に住む高齢者の転倒を予測するためのテスト

Berg Balance Scale ≦50
複合的なバランステスト
Time and Up Go Test ≧12秒
椅子に座っている状態から3m先のコーンを周り座るまでの時間
Chair Stand 5times ≧12秒
椅子に座っている状態から1回目に椅子からお尻が離れた時がスタートで、5回目にお尻が椅子に着くまでの時間

Michelle M.,J Geriatr Phys Ther. 2017

高齢者の転倒を予防する運動とトレーニング

転倒を予防するトレーニングの種類

効果が期待できるトレーニング

バランストレーニング
機能的トレーニング
筋力トレーニング
太極拳やダンス
ウォーキング

バランストレーニングと機能的トレーニングは必ず含まれている必要があります。

これらのトレーニングにより、骨折を伴う転倒を1/4減らす可能性があります。

 

効果が期待できないトレーニング

柔軟性トレーニング
持久力トレーニング

 

Catherine Sherrington,Cochrane Database Syst Rev. 2019

バランストレーニングの頻度と継続期間

  • トレーニングの期間は11〜12週間
  • トレーニングのセッション数3回/週1週間の合計91~120分
  • トレーニングの1セッションで31〜41分

Melanie Lesinski,Sports Med. 2015

 

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まとめ

地域で生活する高齢者の3人に1人が1年間に転倒を経験しています。そのうち骨折などの重症な怪我を起こしてしまう人は10%。その確率は年をとると年々高くなっていきます。

転倒しやすい高齢者は、複合的なバランス・方向転換・立ち上がりなどのテストで評価できます。

転倒を予防するトレーニングは、バランストレーニングと身体の動きの機能的なトレーニングは外せません。

トレーニングは週3回。1回につき30~40分のトレーニングを行いましょう。

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