脊椎骨折を起こしたら何が悪くなるの?
脊椎骨折でダメなストレッチは?
脊椎骨折後でオススメの体幹筋力トレーニングは?
そんな疑問を解決します。
高齢になるとよく起こる骨折が圧迫骨折です。圧迫骨折を起こしてしまったら、その後どうなるのでしょうか不安ですよね。
圧迫骨折後のトレーニングや避けるべき運動はどんなものがあるのでしょうか?今回は具体的なトレーニング方法を避けるべきストレッチについて解説していきます。
Contents
圧迫骨折をするとどうなるの?
身長が低くなる
日本の研究を報告します。40〜89歳の日本人女性556人を対象に脊椎圧迫骨折と身体機能との関連性を調査した研究です。
昔から年をとると身長が小さくなるなんてよく言われていましたが、これは脊椎の圧迫骨折によるものなのでしょうね。
この研究でもわかるように、複数の圧迫骨折を受傷している人の方が身長が小さくなっていることをわかると思います。
圧迫骨折を複数受傷している人は歩行スピード・下肢筋力・バランス機能を悪いです。転倒リスクが高まっていることがわかると思います。
バランスや身体機能が悪くなる
また、別の中国の調査でも同様に骨折数が多くなるにつれて、身体機能が悪くなります。
また、骨折のタイプが重度であるとより身体機能が悪くなることがわかりますね。
つまり、骨折をしたとしてもより軽度のうちに予防や高度の骨折へと進行しない、予防的治療が重要になります。
椎体骨折後に有用なトレーニングとは?
レジスタンストレーニング、有酸素運動、バランストレーニング、太極拳などが有効とされています。
再骨折と転倒の発生率に効果がありますが、疼痛や機能改善への効果は少ないようです。
圧迫骨折後のトレーニングは再転倒予防とバランス機能の向上を目的とするべきでしょう。
筋力トレーニング
1エクササイズあたり2セット 8〜12回繰り返します
日頃から活動性のない高齢者は軽負荷からすすめます。
8回くらいで疲れてしまう負荷は強すぎます。12回くらいできるくらいの負荷から進めると良いでしょう。
重点的に鍛えるべき筋肉は?
脊椎の支えている、腹筋と背筋を重点的に鍛える必要があります。
腹横筋
内腹斜筋
多裂筋
Effects of core strength training on core stability
ただ、圧迫骨折した急性期の状態では骨折部位が動いてしまう可能性があります。
その場合は、脊柱を動かさないでできる筋力トレーニングを行うと良いでしょう。
バランストレーニング
1日あたり15分から20分 1週間あたり総計2時間 静的バランスからすすめて動的バランス練習へと移行していきます。
有酸素運動
1日30〜60分 1週間に3〜5日 中等度から激しい運動がすすめられています。
例えば
早歩き・自転車・クロスカントリースキー・水泳
避けるべきストレッチは?
ヨガの論文で骨折を起こした報告があります。
87歳・61歳・70歳の女性ですでに骨粗しょう症を発症している人たちです。
この3名がヨガの運動を行い、圧迫骨折をしてしまったという、ネガティブな報告になります。
B,D,Eの運動は骨折をする可能性があるので避けましょう。
まとめ
圧迫骨折は、高齢になると起こりやすい骨折です。椎体骨折を起こすと身長が低くなり、バランス能力や歩行機能が悪くなります。
結果的に転びやすくなり、転倒して再度圧迫骨折、、、そんな悪循環へとなります。
複数の骨折を受傷した人は、さらに運動機能が低下します。
運動機能の低下を防ぐためには、「転倒しないこと」と「骨を強くすること」が大切になります。
転倒を防ぐためには、筋力トレーニングとバランストレーニングが有効です。
もともと運動習慣のない人は、軽度の運動から始めることをおすすめします。
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